いやぁ、やっと帰宅。今日は試合進行が早いから家に帰るのも早くなるだろうと思っていたが、最後の試合がそれを許してくれなかった。結局、火曜日と同じ新快速に乗り、相生で新幹線(こだま)に乗り換えて帰宅したのは夜の11時半。今日は知り合い(※とても偉大な方です)が球場に来ており、試合の合間に少しお話をすることができてうれしく思いました。ただ、その知り合いは岡山のチームの試合が終わる直前にスタンドを後にしたとかで、いいモノを見逃したなぁと同情いたします(笑)。

すでに日付けが変わっているので、簡単な感想だけ記しておきます。

智弁学園v小松大谷
最初に、わたしの見立てが誤っていたことを智弁の皆さんに謝っておこうと思う。昨年の智弁の試合を見たとき、二塁手のバックアップがなっていないと厳しい指摘をしたが、それは完全な誤りだったので。今年の智弁は二塁手のバックアップが機敏で、空振り三振のときや、投手から一塁へのけん制球のときでも、二塁手が空いたスペースをケアして俊敏に走ろうとしていた。というより、これが伝統的な智弁の姿なのだと思う。この試合では逆転を許したあとの攻撃で、智弁は初球から積極的かつ意図的にエンドランや盗塁を仕掛け、試合を動かして自分たちのペースに持ち込み、相手を揺さぶる攻撃が見事な印象だった。大谷は2回表に一度は逆転したが、その後は智弁#1の投球をとらえることができなかった。

京都国際v西日本短大付
昨日スタンドでうわさになっていた通り、ビッグボスが球場に登場してスタンドは一時騒然となった。しかし試合は京国際の打力が余すところなく発揮され、西短付の投手陣に対して16安打を放って得点を重ねた。京国際の攻撃がもう少しかみ合っていたら、もっと点差が開いていたと思う。西短付も毎回のように走者を出したが、京国際#1の投球の前に走者をうまく進塁させることができなかった。実はわたしは京国際の試合を見るのはこれが初めてだったが、俊敏なバックアップや、キャンバスを凝視するほどの触塁確認など、想像していた以上に統率の取れた野球を展開することに驚かされた。たしかに、これは強い、と…。

神村学園v岡山学芸館
試合の序盤は競った展開となったが、中盤以降に神村の攻撃力が遺憾なく発揮され、安打を重ねてリードを広げた。学芸館は投手陣が踏ん張ってもう少し僅差の試合に持ち込みたかったが、神村の集中打がそれを許さなかった。学芸館は2点差がついたところで走者三塁の時の内野守備を前進守備に変えたが、そこで前に守る内野手の間を続けて打球が抜けていき点差が開いてしまった。継投策に出た学芸館は二番手でアンダーハンドの投手が登板したが、まさか誰かがこのブログを読んだりしていないか?と思った(※過去に神村が下手投げ投手と対戦して敗れた試合を観戦したことがあり、その詳細をこのブログに書き綴っているので)。

早稲田実v大社
このブログを読んでいる人は知っていると思うけど、わたしは試合中、記録をつけている(スコアブックではないが)。打撃記録や野手の守備位置を中心に記録をつけながら試合を追っていると、目の前で展開されている試合が好ゲームなのかどうかはわかりにくいものなんですよ。この試合はわたしのやり方で記録をつけていると比較的楽に筆記できる試合だったので、淡々と記録をつけていた。“左翼手が交代、内野に入って守る、左ゴロ7→3→2、打者走者一封、三走本塁憤死、併殺”、みたいな感じで。
この試合を見ていて思い出したのが、2003年準々決勝・聖望学園v江の川の試合と、2006年春2回戦(再試合)・関西v早稲田実の試合。江の川の試合は、9回裏にサヨナラ安打を放ったのが淡々と投球を続ける左投手の江の川#1だった。関西の試合を思い出したのは、その試合の終盤で関西#9が打球を後逸して逆転を許したから。結局4-3のまま試合が終わってしまい、涙ながらにグランドを後にする関西選手諸兄とともに、わたしは号泣しながら雪の舞う球場のスタンドを後にした(※当時はまだ若かったねぇ)。
その試合の9回表に関西の失策で点が入って逆転したときに早実が演奏した紺碧なんとかという曲を、わたしはいまだに忘れることができない。この集団は試合前に相手にエールを贈っているけれど、それは単なる偽善であり、本当は相手に対する敬意なんてものはまったく持ち合わせておらず、相手の失敗でも自分の利益になれば。自分たちは覇者だとはしゃいで喜ぶ集団なのだと確信したものだ。そのような風習が神宮球場に存在することは認めるが、高校野球の試合であからさまな敵失で得点を挙げたからといって歌を歌って喜ぶのは、相手に対する敬意が欠けていると感じられても仕方ないと思う。
見極めておかなければならないのは、今日の試合で早実が許した得点は直接的に失策が絡んでいたこと。1回裏の大社の先制点も、同点となる9回裏の得点も、ちゃんと守っていれば無失点で終わっていたかもしれないので、早実としてはその点が非常に悔やまれる。このような試合は、わたしの記憶には必ずしもいい試合として刻まれるものではないのです(※地方大会で早実の失策が多かったことは知っています)。

いろいろな考え方があるでしょうが、深夜なのでこれで更新しておきます。