この一週間ほどの間に、日本をはじめとする各国の株式相場と為替相場が乱高下。日銀が利上げに踏み切り、さらに米国の利下げが見込まれる昨今、今後さらなる円高ドル安が進む可能性もあるだけに、株式市場にさらなる動揺が走ることも危惧される。まぁ、米国の経済指標が芳しくなければFRBが市場予想を上回る利下げに踏み切ることも考えられ、その場合には株価の上昇要因となることもありえるのだが。

ところで、このブログをつぶさに読まれている方は察しがついていると思うが、わたしは全国大会が開幕する直前の時期には野球のルールを再度確認している。毎年少しずつルールが変わっているし、新たに追加されたルールもある。そんなわけで、地方大会が終わってから全国大会が始まるまでのこの期間を利用して、ルールの再確認という膨大な作業をおこなっているというわけ。寝不足の状態で球場へ赴くことは危険行為だから、最近は以前ほどの時間を割くことはできなくなったけど。

ところがネットで見てみると、野球のルールを解説した動画より、優勝予想やベスト8予想とか、球場周辺やグッズ関連の情報のほうが圧倒的に多くて驚かされる。しかしわたしは甲子園球場周辺のことはほぼ知り尽くしているし、そもそも試合を見に行くことだけが目的だから球場の外で時間を過ごすことはほとんどない。グッズも親しい友人にキーホルダーを買ってくるだけで、自分のために買ったのは6年前の第100回記念大会のボールくらい。若い頃は緑色の校名ペナントをよく買っていたものだけどね(笑:むかしはペナントは4色あった)。そんなわけで、優勝予想とか球場周辺の様子をあれこれ語っている人たちは、野球のルールをどれほど知っているのだろうと思ってしまう(笑)。

さて、今回の大会でわたしのいち推しは北陸。お前は暑さで頭がおかしくなったのかと言われるのは毎度のことだが、昨年の試合で見た投手がさらに成長して今回も登板するはず。初戦の相手は少し厳しい相手だが、相手打線をうまく封じて序盤からリードする展開になれば継投策で勝機が開ける。

二十年ほど前の山梨県大会決勝で、臨時代走に代走を送った際の選手交代で審判団がルール適用を誤り(しかも相手側からそれでいいのかと確認を求められたにもかかわらず、である)、試合が長時間中断したことがある。結局その試合に勝って代表になったチームは、全国大会では準決勝まで勝ち上がった。地方大会の決勝戦でいわくつきの判定があると全国大会で勝ち上がることが多いのは、昨年の神奈川県代表も同様だったと感じる。そう考えると、今年の地方大会で微妙な判定があったのは千葉県の決勝戦ということになる。そんなわけで、木更津総合も初戦は厳しい相手だけど、第4日第二試合には注目したい(わたしは球場に行っているはず)。

わたしが地方大会を見て感じたのは、“二塁走者は単打では還れない”。低反発バットで打球が飛ばないとか、外野手が比較的浅めに守るとか、いろいろ理由はあるだろうけど、三塁コーチャーの判断が基本的に二塁走者は三塁で止めることが前提になっているということ。つまり一三塁の攻防が増えることになるので、攻撃でも守備でも一三塁からのオプションの多いチームが有利になると思う。そんなわけで、2019年夏の準々決勝・明石商v八学光星の試合終盤に、八光星が二死一三塁から敢行した重盗を、明石商内野守備陣がうまく防いだことが思い出される。

一三塁からの攻撃だと、2012年3回戦・宇部鴻城v東海大甲府の試合で試合終盤に東海甲が挙げた勝ち越し点はが一死一三塁から一塁走者とのエンドラン(遊ゴロ一封)だったこととか、2019年3回戦・鶴岡東v関東一の試合の6回表に鶴岡東がしかけた重盗(投球時、一塁走者がリードオフして転倒するふりをする→一塁走者憤死の間に三塁走者生還)が思い出されるね。

そもそも、二塁走者が単打で生還できないのであれば、無死(あるいは一死)一塁から犠打で走者を二塁へ進める理由もなくなる。無死一塁からでも強攻策、あるいはエンドラン、バスターなどの機動作戦や、単純な単独盗塁で二塁を狙うプレーが増えるようにも思えてくる。打球が飛ばないと言われるけれど、その分だけ走者の動く回数が増えると思うし、そのような野球を指向したチームが勝利に近づきそうな気がする。

わたしが初戦で注目する試合は、前述のとおり、北陸v関東第一、木更津総合v神村学園の2試合。さらに順当にいけば、3回戦の最初の試合が広陵v東海大相模になれば現場で見てみたい試合となる。強いと言われているチームがうまく散らばっており、準々決勝以降は相当に激しい試合の連続となりそうだ。今回から一部の日程で二部制が導入されるが、混乱もなく無事に大会が開催されることを願っていたいと思う。