球場のスタンドで高校野球を見ていて、よく言われる質問が、“なにを書いているんですか”。書いている側のわたしからすると、なんとも答えにくい質問である。むかしはスコアブックをつけていた時期もあったのだが、スコアではわからないことやスコアに記録されないことを重要視するようになり、自由作文のできる帳面を持って行くようになった。
甲子園で行われる全国大会や、神奈川県、千葉県あたりの地方大会でネット裏の席に陣取ったりしようものなら、ほとんどの人がスコアブックを持参して一球ごとにスコアをつけているので、そんな人たちに囲まれて自由作文をするのは本当に勇気が要る。ただ、手の動かし方や筆記するタイミングが同じなので(違う場合もある)、まぁだいたい同じようなことを記録しているんだろうと思われているとは思うけど。
実は昨日、明石球場で試合開始を待つ間、となりに座っている人から何を書いているんですかと聞かれた。
『そうですねぇ、ここの球場は史跡である城跡に位置しているし、公園内には県立図書館もあるわけですから、とても文化的な場所だと思っています。そんな民度の高い場所にやって来て高校野球を見られることがうれしい、などと書きました』
と答えた。
やがて試合が始まり、試合中にこんな出来事があった。ある打者が打席に入ったとき、相手の左翼手は10メートル近く右、つまり左中間寄りにポジションを取っていた。するとその打者の放った打球はちょうどその左翼手の守る方向へ一直線。定位置に守っていたら左中間を破る長打になっていてもおかしくない打球だったが、左翼手は数歩後退して余裕で捕球した。次の打席。同じように左翼手は左中間寄りにポジションを取っていたが、2ストライクになったところで数歩前に移動した。次の投球を打つと、前の打席よりも鋭い打球が同じ方向へ飛び、左翼手の頭上を越えて二塁打になった。
実はこの試合を見ているとき、わたしの横には一人のお姉さまが座っていた。そのお姉さまいわく、孫が試合に出ている、と。そのお孫さんというのがこの二塁打を放った選手であり、チームの主将でもあるというわけ。
『お孫さんが二塁打を打ったから質問に答えるというわけではないですし、どちらのチームを応援しているわけでもないですが、わたしの記録帳にはそんなこと(外野手の守備位置やその移動状況など)を書いています』と、先ほどの質問に回答させていただきました。お孫さんのナイスバッティングを見ることができてうれしく思いました。わたしは明日の試合を見に球場へ足を運ぶことはできませんが、お孫さんのご活躍をお祈りいたしております。
甲子園で行われる全国大会や、神奈川県、千葉県あたりの地方大会でネット裏の席に陣取ったりしようものなら、ほとんどの人がスコアブックを持参して一球ごとにスコアをつけているので、そんな人たちに囲まれて自由作文をするのは本当に勇気が要る。ただ、手の動かし方や筆記するタイミングが同じなので(違う場合もある)、まぁだいたい同じようなことを記録しているんだろうと思われているとは思うけど。
実は昨日、明石球場で試合開始を待つ間、となりに座っている人から何を書いているんですかと聞かれた。
『そうですねぇ、ここの球場は史跡である城跡に位置しているし、公園内には県立図書館もあるわけですから、とても文化的な場所だと思っています。そんな民度の高い場所にやって来て高校野球を見られることがうれしい、などと書きました』
と答えた。
やがて試合が始まり、試合中にこんな出来事があった。ある打者が打席に入ったとき、相手の左翼手は10メートル近く右、つまり左中間寄りにポジションを取っていた。するとその打者の放った打球はちょうどその左翼手の守る方向へ一直線。定位置に守っていたら左中間を破る長打になっていてもおかしくない打球だったが、左翼手は数歩後退して余裕で捕球した。次の打席。同じように左翼手は左中間寄りにポジションを取っていたが、2ストライクになったところで数歩前に移動した。次の投球を打つと、前の打席よりも鋭い打球が同じ方向へ飛び、左翼手の頭上を越えて二塁打になった。
実はこの試合を見ているとき、わたしの横には一人のお姉さまが座っていた。そのお姉さまいわく、孫が試合に出ている、と。そのお孫さんというのがこの二塁打を放った選手であり、チームの主将でもあるというわけ。
『お孫さんが二塁打を打ったから質問に答えるというわけではないですし、どちらのチームを応援しているわけでもないですが、わたしの記録帳にはそんなこと(外野手の守備位置やその移動状況など)を書いています』と、先ほどの質問に回答させていただきました。お孫さんのナイスバッティングを見ることができてうれしく思いました。わたしは明日の試合を見に球場へ足を運ぶことはできませんが、お孫さんのご活躍をお祈りいたしております。