高校野球観戦日記

高校野球を見たときことをつづります。 このブログはおもに毎年春と夏に更新しています。テレビに映らないプレーを見るのが宗旨です。

選抜

第96回選抜・第10日(息子に確認を求めたこと)

息子は、昨日このブログに載せた通りのことをわたしに申し送りしてくれて、わたしにはそれで十分すぎるのだけど、ひとつだけ確認しておきたいことがあった。

健大高崎の守備
相手打者が外野に打球を放ったとき、打者走者のキャンバス触塁を、一塁手が目視確認していたかどうか見ていたら教えてください

と紙に書いて息子に渡すと、彼の返事は、
『見ていなかった』
だった。

残念ながら、彼は失念していたようだ。


いちおう説明しておくと、2015年の春に健大高崎v東海大四という試合があって、その試合中にどちらの選手だったかは正確に記憶していないが(このブログには準々決勝第四試合のこの試合だけ観戦記録がない)、打者走者が一塁キャンバスを空過して二塁へ進もうとしたところ、一塁手が声をあげて“踏んでねー”とか言ったらしく、二塁を狙おうとしていた打者走者があわてて一塁に戻ったことがあってね。黙って空過させておいてあとでアピールすれば余裕でアウトにできていたと思うのだけど。まぁ、そんなことがあったことを記憶しているので、健大高崎がどれほど触塁確認しているのかを見てきてほしかったというわけ。球場で試合を見ているときにわたしは必ず見ているプレーなので、息子は“パパがいっつも言ってるやつじゃなー”と話していました。


わたしの講釈に関わらず、健大高崎の優勝は称賛されてしかるべきものだと思っています。優勝、おめでとうございます。

第96回選抜・第10日(息子のメモです)

昨日掲載した息子の観戦記録には、そのもとになるメモ書きがあることを知った。そんなところを見てるの?と思う内容も多いのだが、球場でわたしが大人に話してもわからない(通じない)ことを、言わなくてもわかっていた小学生がいたことが驚きである。この視点で試合を見てくれるのであれば、わたしが球場へ足を運ぶ必要はない(笑)。


3/30(土)浜風晴れ はたが横向き

星稜v健大高崎
1回表ファウルかフェアか分からず打者走者が走っていなかった。二るい走者がフォースアウト、そのあとバッターランナーがフォースアウト。
星稜はベンチから指示している。バッターによって外野が動いていた。
コントロールが乱れるがストレート中心に投げている。
健大高崎もベンチから指示され、バッターによって守備位置が変わっていた。
10メートルくらい動いていたように見えた。

星稜 内野ゴロのとき捕手はよく走っているが二塁手は全然走っていない
健大高崎の捕手は肩がいいと思うが、内野ゴロのときに走っていない、外野手はバックアップが速い(とくにレフト)
無死二三塁から左ごえ二るい打
星稜はリードされているわけでもないのに慎重すぎだと思う。
健大高崎のライト正面に打球(フライ)が飛んだ
健大高崎スリーバント失敗
健大高崎は星稜がバントしようとしたときサードがきょくたんに前にきた


中央学院v報徳学園
報徳学園#1は1回変化球をおりまぜて2だつ三しん
中央学院の先発#10は制球が乱れ、3回に交代
報徳学園は送球がそれたりした
中央学院は(打線が)2巡目に入っていい当たりが出るようになってきた
中央学院のライトの肩つよい
中央学院は高めの球をふって三しんが多かった
中央学院は初めて8回に三者ぼん退におさえた

第96回選抜・第10日(書いたのは息子です)

今日、わたしはどうしても外すことのできないアポイントがあったため、息子に入場券を買い与えて球場に行かせることにしました。朝、近くの駅まで息子を車で連れて行き、あとは乗車券を買って無事に球場へ行ってくることができたようです。夕方になって迎えに行ったわたしの前に元気そうな姿で現れてくれて、帰りは途中の駅から新幹線に乗ったと満足そうに教えてくれました。JRと阪神電車を乗り継いで甲子園球場まで自分一人で行ってくることができるようになり、たしかな成長の跡を感じます。見てきてほしいことをあらかじめ具体的にいくつか伝えていたこともあり、しっかりした報告文を書いてきてくれたので、読みにくい個所もありますが原文のまま載せておこうと思います。


星稜v健大高崎
準決勝の1試合目。甲子園は晴れていて浜風が強くなったり弱くなったりしている。試合は星稜が小きざみに1点ずつ追加して2-0。直後の4回表に健大高崎が無死二三るいからレフトオーバーの二るい打を放ち同点に追いつく。なおも無死二るいのチャンスだったが得点できなかった。健大高崎としてはこのチャンスであと1~2点はほしかったと思う。逆にこのピンチをしのいだ星稜が流れをつかんだかに思われたが、7回に健大高崎がチャンスを作り、二死から連打で3点を取った。これが決勝点となり、5-4で終わった。両チームとも10本ほどの安打を放ったが、その中でも長打が多かったように思える。それと、ベンチから外野への指示が多く、両チームともに各バッターごとに守備位置が変わっていたと思う。星稜はちょっと慎重に攻げきしていたと思うがもう少し大たんに攻めてもいいと感じた。健大高崎は内野のバックアップがはやいと思った。星稜は負けはしたが、セカンドやショートの攻守が目立った。

中央学院v報徳学園
準決勝の2試合目。空は少しくもが出てきた。浜風で風の強さは第一試合のときと同じくらいの強さ。報徳学園の応援が思ったより大きかったのでおどろいた。じょばんから報徳学園が先こうするてん開になった。初回に先制したあと、4回、5回に追加点を入れ、逃げ切った。4-2で報徳学園の勝利だった安打の数は両チーム同じだったが、中央学院はランナーが出たときあと一本が出なかった。中央学院(の投手)は初回から制球に苦しんだが、6回以降は制球がよくなり失点もしなかったので流れをつかみかけたがあと一歩及ばなかった。両チームとも内野ゴロやけん制球の際、バックアップに走っていた。報徳学園は前の試合は守備がよかったが、今日は少しミスが出た。中央学院は相手投手の高めのった間を空ぶりすることが多かった。が、かんじんなところでしっかり守っていたのでいいと思った。


なんと、小学生の分際で、わたしがこのブログに書くのと同じようなことをノートに書き記していたのを読んで親として驚かされました。今後はわたしが球場へ行けないときには、代わりに息子に見に行ってもらうことが多くなるかもしれないですね。それにしても、彼がわたしと一緒に試合を見ているときに、わたしが話していることを思いのほかよく聞いていると思いました。帰宅してからの彼は、中央学院が演奏していたシダックスファイヤーばかり歌っていてとてもかまびすしいです。



第96回選抜・第6日

長年高校野球観戦を続けているが、雨で順延したため何もすることのない日を2日連続で過ごしたことはさすがに記憶にない。今年の大会は組み合わせを見て2回戦の第8日を観戦しようと思ってもともとの予定を立てていたが、わたしの目論見は完全に外れてしまった。しかも昨日は息子と球場へ行くように段取りをしていたのに、それもすべてがパー。息子と話し合った結果、新しい新幹線の駅ができた敦賀駅を見に行くことになり、大阪から新快速で2時間かけて敦賀まで往復してきた。
大きくなった敦賀駅は新幹線ホームが少し離れており、その真下に在来線特急が離発着するプラットホームが新しく作られていた。有名な撮影ポイントがある関係でこの数年の間に何度か敦賀駅を訪れていたが、過去には売店で見つけることのできなかった羽二重餅を買うことができ、それなりに満足のいく時間を過ごすことができた。息子は新幹線ホームに入場して、かがやきやはくたかを見ることができたのでご満悦だったようだ。
今朝も霧雨のような雨が降っており試合が行われるかどうか気がかりだったが、試合開始の50分ほど前に球場に到着。これくらいの雨で試合を開催するのであれば、昨日も強行開催は可能だったと思ったが…。いまだに昨日の順延は納得いかないけれど、今日は時おり小雨が降る中で予定通りに3試合がおこなわれた。

日本航空石川v常総学院
常総の監督さんが代わってから試合を見るのは初めてだった。最近は茨城県も強いチームが多くなり、以前と違って常総一強の状態ではないので、全国大会で常総の試合を見る機会も減ったと感じる。県全体のレベル向上につながるのであれば悪いことではないのだが、関東地方は群雄割拠という感じの県が多いからね。ただ、常総は一塁手が相手打者走者の触塁をちゃんと確認しており、監督が交代しても野球のやり方が大きく変わったわけではないと思った(二塁手などのバックアップは以前ほど俊敏ではなかったかもしれないが)。
試合は両先発投手が序盤から好投して投手戦になったが、常総がグランド整備の後の6回表に四球、ボーク、犠打、犠飛と無安打で1点を先制し、#1の好投もあってこれを守り切って1-0で逃げ切った。最終回はファイヤーボールの演奏に合わせてスタンド全体がものすごい手拍子で航空石を後押ししたがわずかに及ばなかった。航空石は当たっていた5番が3安打を放っただけに、これをうまく得点につなげることができなかったことが惜しまれる。試合が2日連続で順延となり平日に試合が行われることになると、さすがにブラスバンドの人数も限られてしまうのか、常総ブラスの演奏の圧力はいつもほどではなかったように感じた。ただ、坂東のもののふが流れてきたとき、この曲を息子に聞かせたかった…と思うと涙が出てしまった。

八戸学院光星v星稜
両チームともに2点を取り合ったあとの6回裏に星稜が8番の適時打で1点を勝ち越して、そのまま3-2で逃げ切った。この適時打が出る数秒ほど前、一塁ベンチにいた八光星の監督さんが左翼手にもっと前に守るように腕で指示を出していたが、その直後に放たれた星稜8番の打球はそれよりもっと手前に落ちて適時打になり、二塁走者が生還した。たしかに中盤以降調子を取り戻していた八光星#1の投球を考慮すれば、外野の頭を超える打球が飛ぶ可能性は低く、左翼手に限らず外野手3人をいずれももっと前に守らせておけばよかったのかもしれないが…(これが勝負の綾であるとともに結果論であることはわかっています)。
星稜はベンチから何人もの選手が内外野手に細かく指示を出しているように見えたが、わたしの陣取るのとは反対側(三塁側)のベンチだったので、その内容が具体的にどんなものであるのかよく見極めきれなかったことが心残りである。八光星は#1が序盤の失点をなんとか2点にとどめていたので、同点に追いついて以降、塁上に出した走者をもう少し効率よく進めて勝ち越しておきたかった。試合が終わってから冷静に考えてみると、八光星は打順のめぐりが今ひとつだったり投手が走者になるなど、攻撃の流れがいささかかみ合っていなかった印象である。

熊本国府v阿南光
試合前のフィールディング練習を見たが、阿南光の中堅手の肩がべらぼうに強く、センターの守備位置から本塁へすごい返球をしていて試合が始まる前から驚かされた。そして試合では阿南光#1が馬力十分の好投で熊国府に付け入る隙をほとんど与えず、序盤に挙げた3点を守り切って3-0でゲームセットになった。中盤以降、熊国府も先頭打者が安打で出塁して反撃の機会はあったと思うが、試合展開で後手に回ったため攻撃の選択肢が限られてしまい、単純な強攻が二度も併殺になるなど攻撃がつながらなかったことが惜しまれる。
この試合のある場面で、熊国府の打者が一塁方向にファウルボールを打ってボールカウントが2ストライクになったとき、それを見た阿南光の外野手が同時に3人とも7~8メートル右に移動する場面があった。たしかに打者が右方向を意識したスイングをしており、スイングの始まるタイミングを見ると左方向に打球が飛ぶ可能性は低いと感じたが、瞬時にそれを察知してベンチからの指示なのか内野手の指示なのか、すかさず外野手がポジショニングを変えるあたりに戦術理解の高さを感じた。それと、熊国府の投飛失は仕方がないとして、3回裏の守備で走者を置いた場面で同じような飛球が飛んで三塁手が捕球する場面があったが、このとき三塁手に打球を譲った投手がマウンド付近に立ったままで三塁のベールを空けたままにするのはいかがなものかと思った。


とりあえず帰ってきましたが、今回の大会でまた球場へ行くかどうするかは今後の日程によって考えたいと思っています。明日以降も雨の降る日が多いようですしね。

第96回選抜・第3日

今朝は猛烈に寒くて県北は雪が舞う予報だったが、寒さに負けず球場を目指すことにした。これまでに暑い日も寒い日も、そして雨の降る日も雪の日も風が吹く日も球場へ足を運んで今があるのだから、現場に赴くことには何のためらいもなかった。案の定、甲子園は風が強くて尋常ではない寒さで、さらに午後には冷たい雨と風が二度も吹き荒れる天候となったが、予定されていたとおり3試合が執り行われた。あまりの強風のためごみやビニール袋が風で飛ばさせてグランドに入ってきて、たびたび試合が中断された。
球場ではわたしと息子は別々に観戦することにしていたので、持てるだけの知恵を息子に授け、あとは自分で考えて周りの人の様子を見て行動しなさいと伝えて送り出した。子どもが一人で来ているのは珍しいのか、外野スタンドではまわりにいた人たちが彼に話しかけてくれ、さらには使い捨てカイロをくれた人もいたようだが(親として感謝申し上げます)。屋根のないスタンドで合羽を着て試合を観戦した息子は、こんなに強い雨なのに試合を中断しないことに驚いていたようだった。実はわたしは球場の座席番号がどのあたりなのかを知り尽くしているので、内野席から息子の様子をデジカメの望遠機能を双眼鏡代わりにして時おり観察していた(笑)。

創志学園v別海
別海は序盤の3イニングをうまくしのいだだけにもう少し競った試合に持ち込めるかと思ったが、中盤以降に創志の攻撃がうまくつながるようになった。時おり走者を積極的に動かして別海の守備を混乱させることができたことも大きかった。試合中に吹き抜ける風が強すぎるので、飛球が上がったときの野手の目測は非常に難しい。別海は守備のミスがいくつかあって失点に直結したのが痛かったと思うが、8回表の守備でバックアップに入った左翼手が悪送球になった後のプレーで本塁憤死させるなど、いいプレーも多々あったように思う。

山梨学院v京都外大西
京外西の応援は京都西時代と全然変わっていなくて、三原監督の時代を思い出してしまった。それはさておき、ともに守備のサインプレーが訓練されており、序盤は目を離すことのできない展開に。山梨学は先制を許したものの、相手右翼手が二塁のベースカバーに入るサインプレーのあとの投球でランニングスクイズを敢行して同点に追いつくなど、小技の攻撃が随所に際立った。中盤以降は山梨学が得点を重ねてリードを広げたが、途中から風雨が強くなってとても野球がまともにプレーできる環境ではなくなり、その影響もあってか京外西は失策が失点に直結したのがもったいなかった。ただ、キャンバスに二人の走者が重なった際の走塁といい守備といい(具体的には書かないので各自で勉強してください)、攻撃側も守備側も野球のルールを正しく理解してプレーしており、スタンドにいてうならされる場面が何度もあった。山梨学はベンチからの守備位置の指示が非常に細かく、その点では昨年のチームを凌駕していると感じた。それと試合の序盤で走者を三塁に置いたとき、山梨学は昨年のチームは内野手が前進せずに定位置付近に守ることが多かったが、今日の試合では内野手が前進守備の態勢をとっていた。これはおそらくバットの影響によるものだと思うが。

耐久v中央学院
初回に中央学が1点を先制したあとは次の1点がともに遠い展開になった。耐久としては走者を何度か得点圏まで進めていただけに、早い段階でうまく同点に追いついておきたかったところだったが、それをしのいだ中央学が中盤以降に得点を重ねて逃げ切った。耐久の監督さんは満塁になって少し前に移動させていた外野手を、ボールカウント3ボール2ストライクになったところで少し下げさせていた。セオリーに忠実なことに驚かされた(当たり前なのかもしれないが)。この試合でも終盤になったところで雨と風とが激しく舞っていた。試合後、外野スタンドにいた息子から聞かされた話だと、耐久の応援席はTの人文字をつくっていたようだ。


それにしても猛烈に寒い一日で、屋根があるのに内野席上段に陣取っていたわたしのところまで雨粒が吹き込んでくるのにはいささか参りましたね。わたしが、むかし外野スタンドで高校野球を見ていたころの記録帳はページの外側の部分だけが濡れてボコボコになっている、と言っていた意味を息子は理解したみたいですね。球場を後にして息子と食事をしてから新幹線で帰ってきましたが、身体の調子を崩したりしなかったのが一番です。
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