高校野球観戦日記

高校野球を見たときことをつづります。 このブログはおもに毎年春と夏に更新しています。テレビに映らないプレーを見るのが宗旨です。

2020/02

第92回選抜・大会開催危うくなった

スポーツナビのブログだったら、多数の異論、オブジェクション(反論)がコメント欄に寄せられるだろうが、ブログを引っ越してからは一日当たりの閲覧数が片手ほどになっているので、今日は思ったとおりことをはっきり書いてみよう。ただ、本当に事実かどうか分からないことも含まれると思うので、もし正確なことをご存じの方がいたらご指摘くださいということで。

むかし米騒動や、第二時代世界大戦(太平洋戦争)のせいで、高校野球の大会が中止になった歴史がある。だから大会が開催できない(開催できなかった)からといって、黒い歴史や汚点が残るわけではないと思う。ほかのスポーツ(選抜大会)が中止を決定しているのに、野球だけその判断を下せないってのは、なにか少し違っているものを感じる。

それと・・・、意外と安易に無観客で開催すればいいって言う人が多いね。でも、それは、そう簡単には無理。これには、ただ漫然と高校野球を眺めているだけでは見えにくい、お金の話が関わってくる。妻と話していて、へぇ(そんなことも知らないのか)と思ったが、阪神タイガースの公式戦は、1試合当たりの入場収入が約2億円といわれる。では高校野球の場合はどうなってんの?って話。

高校野球の甲子園大会では、球場の借り上げ料は無料。主催者側は阪神から無料で球場を使わせてもらっているというわけ。そして審判はボランティア。大会運営も各都道府県の高野連から役員さん方に来てもらっているから、実質的には無料。しかし、参加チームの選手関係者の交通費と宿泊費の一部を、主催者側は負担している。滞在にかかるすべての費用がその額で賄えるわけではないが、出場チームには主催者側から規定された額が支給されているはず。

ちなみに、大阪周辺のホテルは、予行演習の日から決勝戦の日まで、出場チームの選手諸兄を宿泊させることができるように部屋をあけている現実があるとか。その金額はかなり安い額に設定されていると聞いたことがある。しかも、宿泊しているチームが初日で敗退して帰ってしまっても、キャンセル料などは請求しないことになっているらしい。だから大会期間中に儲かっているのは、高校野球を見に来ている大人が泊まっている東横インだったりする(笑)。

それはさておき、高校野球には放映権という概念もないらしく、わずかの協力金を某国営放送からもらっているだけと聞いたことがある。そんなわけで、主催者側が一部を負担している交通費と宿泊費の原資となっているのは、入場収入しかないはず。

高校野球のうまくできているのは、選手に賃金を払う必要もなく、試合会場にも審判にも運営にも費用負担をしなくていいところ。春の大会は試合数が少ないが、それでも通常通りに試合を開催すれば、入場収入だけで支出を上回るようになっているらしい。その証拠に、高野連は毎年黒字を計上していたはず。

しかし(本当なのかどうか正確には知らないが)、もし大会開催にかかる費用のほうが多くなった場合、主催している新聞社が、それを肩代わりすることになっていると聞いたことがある。つまり、高野連には赤字が出ない大会運営の規定になっているらしいよ。

ということは、何千万円かかかるであろう費用を、某新聞社が負担することが可能であれば、無観客で大会を開催することができることになる。しかし現実には、暗くなってもなかなか球場の照明を点灯しようとしない春の大会の主催新聞社が、そうそう簡単に費用負担に応じるとは思えない。そんなことをしたら、ステークホルダー(株主)が黙っていないだろうし。

現実的には、来週理事会がおこなわれるらしいが、おそらく正式な決定は先送りされるだろう。大会の組み合わせ抽選会がおこなわれるまでには、なんらかの方向性が見えてくると思うが・・・。組み合わせが決まったあとで、やっぱり中止しますってのは、ちょっと選手に気の毒過ぎるからね。

それと、今回の件があったので大会実施要項をあらためてしっかり読んでみたが、感染症予防法に定める1類、2類にかかった選手は出場できないという趣旨の規定があるとは知らなかった。一部の鳥インフルエンザとかエボラ出血熱などが、これに該当する。

そういえば、2009年夏の大会では、大会期間中に出場チームの中でインフルエンザに罹患した選手がいて、勝ち進むたびにベンチに入る人数が減っていったことがあったはず(チーム名は覚えているが敢えて記さないことにする)。試合終了のあいさつをするとき、勝ったチームより著しく少ない人数で整列するのを見るのは、ちょっと心が痛んだね。

数日前に入場券の発売が始まったらしいが、現実的には、大会を開催するにはいささかの無理があると思うけど・・・。もし無観客で開催するというのなら、球場の外まで行って、外に響いてくる打球音や監督さんの声を聞いて、このブログを更新しようかな、などと思案する日々ですね。

第92回選抜・出場校決まった②

シックスネイションズ第2節は、注目していたアイルランドvウェールズの試合で、私の予想に反してアイルランドがボーナスポイント付きの完勝。昨年最終節の試合を根拠として力関係を想像していたため、試合を通してほぼ攻め込み続けたアイルランドの圧力は予想外だった。ウェールズも数少ない好機に反撃したが、いかんせんアイルランドのボール支配が圧倒的に思えた。

そして初戦でフランスに足をすくわれたイングランドは、風雨の強いエディンバラでスコットランドと対戦。タッチキックがノータッチになったりダイレクトタッチになったのは一度や二度ではなく、ゴールキックも右へ左へと風に流される難しい気象条件でなかなか点が入らなかったが、最終的にはイングランドの圧力がスコットランドを抑え込む形となった。これで次節はイングランドがトゥイッケナムでアイルランドと、そしてウェールズはカーディフでフランスと対戦することになる。連勝したチームがさらに3勝目を挙げるのか、それとも2勝1敗チームが増えることになるのか、目が離せなくなった。

と、前置きはさておき、今年の選抜大会には帯広農が出場する。帯広農と言われて思い出すのが4アウト事件。夕方に行われた帯広農v益田の試合の9回表、3アウトになっても攻守交代とならず、4つ目のアウトを取ってようやく攻守が入れ替わったとか。さらに同じ日には、大会第2日に降雨ノーゲームとなった日大二v八幡大付の再試合や、あの東海大甲府v境の試合も行われており、高校野球史を語るうえで欠かすことのできない一日だったといえよう・・・、ということで、ちょっとだけ語ってみよう(笑)。

昨年夏の秋田県大会決勝戦(明桜v秋田中央)の11回表では、守備側からのアピールがあって三塁走者の本塁到達が取り消しになったが、たしか東海大甲府v境の試合では三塁走者の到達が3アウトより前だったにもかかわらず、守備側からのアピールはなかったそうだ。にもかかわらず境の三塁走者の生還が認められず、甲子園球場のネット裏は一時騒然となったとか。試合後に審判が“三塁走者の本塁到達より一塁走者のアウトのほうが先だった”と語ったらしい。

今となってはなにが本当のことなのかはよく分からないが、混乱に乗じてこの試合で先制のピンチをしのいだ東海大甲府が選手権初勝利を挙げ、その後強くなっていったこと(=その後山梨県内で強くなり過ぎていった)ことだけは事実だろう。強くなり過ぎたせいで、山梨県内では反対勢力も大きかったみたいだけどね(今でも大きいのか)。混乱に乗じたという点では、2004年の山梨県大会決勝戦でも混乱続きの延長戦の末に選手権への出場権を獲得し、準決勝まで勝ち上がった年のことも思い出される(詳細は割愛するが)。

まぁ・・・、もし私が球場にいて3アウトになっても攻守交代にならなかったり、三塁走者の到達が早くてアピールがないのに得点が認められなかったら、取り巻きを巻き込んで大騒ぎするだろうね。今ではネット社会になってしまったため、すぐに論争になるだろうから、むかしのようなおおらかなことが許される風潮はないのかも。そういう意味では、審判の方はやり甲斐もあろうけど、今の時代は大変だと思う。それと、臨時代走に代走を送ったら、もともと臨時代走を送られていた負傷した選手が交代。これはその後に2011年の選手権大会で事例としてあったから有名になったけどね。

などと、いろいろなことが思い起こされることの多い帯広農の出場だけど、今年の21世紀枠は実力が落ちるようなので、昨年の石岡一とか富岡西のようなことはないだろう。そういう意味では、帯広農が38年前と同様に初戦で島根県からの出場チームと対戦するくじを引き当てる強運があれば、またおもしろそうだけどね。

余談・野村克也さん逝去

野村克也さんが逝去されたそうだ。このブログを読んでくださっている方に理解してもらえているといいのだけれど、私が野球を見るときのスタンスの一部は野村さんの考え方に基づいている(・・・のだが、自分で読み返してみると、なかなかうまく表現できていないと感じる)。

古い話になってしまうし、今ではそんなことを知らない人も多いだろうけれど、野村さんが現役を引退した後にテレビ朝日で解説を務めていた当時、テレビの中継で野村スコープというものを導入して配球や打者の攻め方を説明していたことが衝撃的だった。ストライクゾーンを9つに分割するという発想があまりに斬新だったし、クロマティなどの攻略法(クロマティの好きな投球コース)などは、実際に解説をしながらその通りのことが試合で起こるのだから、もはや納得するという域を超えていた。

個人的に記憶に残っているのは、ヤクルトの監督を務めていた1992年の日本シリーズで西武ライオンズに3勝4敗と敗れたとき、西武の森監督が“ヤクルトに手こずった”と発言したことにカチンときたのか、“あいつ、ヤクルトに手こずったと言ったそうだな。手こずるというのは弱い相手に対して使う言葉だろ、ヤクルトを見下しやがって”と語っていたこと。その翌年にもヤクルトは日本シリーズで再び西武と対戦し、今度は4勝3敗で優勝を飾っている(まぁ・・・あのシリーズでは秋山の凡守備などもあったため野村さんが勝ったという印象はあまり残っていないが)。

そして忘れられないのが、“財を残すは下、業を残すは中、人を残すは上”という言葉。楽天の監督を退任するときに、野球界に少しは貢献することはできたかな、と語ったことを思い出す。現在、楽天や阪神などには大勢の教え子がいるはずだが、そのような直接的に教えを乞うた人だけでなく、私のような単なる傍観者、そしてテレビで解説を聞いていただけの人にも、大きな影響を与えて多くの物を残してくれたことは間違いないだろう。ご冥福をお祈りするとともに、野村さんだったらどう語るかな~などと思いを巡らせながら、今後はこのブログを綴っていきたいと思う。合掌。

第92回選抜・出場校決まった

強大な寒波が襲来して寒い日が続いているものの、シックスネイションズラグビーが開幕し、やがて春の到来が近づいてくる季節になった。第1節のフランスvイングランドの試合では、若手中心のメンバー構成で試合に臨んだフランスが、持てる以上の力を発揮。前半のイングランドにボールロストやハンドリングエラーが多かったこともあり、前半だけでフランスが17点リードと、思わぬ展開に。

しかも後半にフランスがトライを挙げたあとには、フラストレーションのたまった選手がもみ合いになる場面があるなど、まるで青と白が入れ替わったような試合にも思えた。あからさまなペナルティや規律違反が多いのは、フランスの伝統ともいえる特徴なのにね。後半はプロップの選手が入れ替わったこともあってスクラムの力関係が変わったのか、強いスクラムを起点にイングランドも反撃したが、前半のリードが大きすぎて残り時間のうちに追いつくことはできなかった。やはりシックスネイションズでも、高校野球と同様に、最初の試合というのは難しいものだと思わずにはいられない。

それはさておき、このたび選抜大会の出場チームが決まった。地元チームが中国大会で優勝していたため選抜されることが確実だったとはいえ、やはり実際に決まるとうれしいものを感じる。今週になって地元紙が、何日にもわたりスポーツ欄に特集記事を掲載していることからも、期待の大きさがうかがえる。昨年から監督さんが替わり若いチームという印象だが、まだ春の選抜では勝利を挙げたことがないので、まずは初勝利を期待したいところだ。

なんだか長くなってしまったので、今日はこのあたりまでということにしておきます。
ギャラリー
  • 高田高校選手諸兄のご活躍をお祈りいたします
記事検索
にほんブログ村
RSS
  • ライブドアブログ