高校野球観戦日記

高校野球を見たときことをつづります。 このブログはおもに毎年春と夏に更新しています。テレビに映らないプレーを見るのが宗旨です。

2012/04

セリーグ公式戦・阪神v読売3回戦

選抜高校野球が終わって4日、今度はタイガースの試合を見るべく再び甲子園球場へ行ってきた。本当は神戸か京都で桜を見ようと思っていたのだが、今年は例年より開花が遅くて桜を見ることはできなさそうだったので、三ノ宮から甲子園へ直行した。甲子園駅に着くと、おびただしい数のタイガースファンがうごめいている。ごく普通の日常で展開される甲子園球場の風景を見るとどこかほっとするというか・・・、これが普段の様子なんだと思うと気楽(?)になれた。負ければ終わりという中で開催される一発勝負の高校野球は、巨大な祭典であるとともに、ある意味非日常の一部なのだと改めて思う。今日陣取ったのはライトスタンドのポール際51段(上から2段目)。強烈な浜風にさらされるとともに、スタンド上部のフェンスの陰になるので、試合中はまわりのタイガースファンとともにガクガク震えていた。それにしても、ライトスタンドの集結する方は皆さん声が大きいですな(笑)。
今季からセントラルリーグも予告先発が導入され、阪神は#21、読売は#30だと知って球場へ赴いた。高校時代に糸満のエースとして沖縄県予選で準優勝した読売#30は、先月のオープン戦のときにちょっとだけテレビで見たが、変化球がいいと感じていた。しかし実際に見てみると、直球が思っていた以上に速かった。そしてやはりカーブが素晴らしい。特に4回裏無死一塁で阪神#1を二ゴロ併殺に打ち取ったカーブは、100メートル以上離れたライトスタンドにいても、配球(リード)も含めて素晴らしいと思った。阪神#00にカーブを二塁打されたことをきっかけに7回裏に1点を失ったが、続くピンチを投ゴロ併殺に打ち取り1点だけに抑えた。あまりの寒さに7回終了したところで球場を後にしたが、その後は読売が継投で阪神に反撃を許さず5-1で逃げ切った。
阪神としては1回表の守備で、読売3番(#7)の遊撃前の弱い当たりのゴロを安打にして出塁を許してしまったことが響いた。そして打線のてこ入れを狙って#2を一塁手で先発させたが、守備でどこかを傷めたのか一度も打席に立つことなく交代を余儀なくされたことが誤算だった。現時点では両チームともに打線が本調子とは言えず、長いシーズンのどのタイミングで、どんなことをきっかけに調子を上げていくのかが注目といえる。野球に直接関係ないこととしては、阪神#32が打席に入るときの曲が習志野のブラスバンドが演奏する世界でいちばん熱い夏だった。強風の中でガクガク震えていたが、この曲がかかるときだけは少し熱くなれた気がする。それと阪神の選手が1回表の守備につくときの曲は、某国営放送のサッカー中継でテーマソングとして使われているタマシイレボリューション。サッカーで聞く曲が野球でかかると、どこか違和感を覚えるのは私だけだろうか。(観衆46663人、3時間22分)

余談・アピールプレーについて

今日おこなわれた横浜v関東一の試合で、三塁走者が本塁空過のアピールでアウトになるプレーがあった。その後にネット上に掲載された写真では、三塁走者が本塁ベースを踏んでいるように見えることから、誤審ではないかと議論になっているようだ。スポーツナビのブログを閲覧されている方は、ちゃんとした見識をお持ちの方も多いだろうから、審判のいったん下した判定が抗議によって覆らないことはご存じのはず。それゆえ誤審だったとか謝罪してほしいなどと、このブログに書き記そうとは思わないので、あしからず。

個人的な事情で申し訳ないが、今日は重要な法事があったため現場へ赴くことができなかった。だからこのような重大なプレーを、現地で見ることができなかったことを残念に思う。そこでもしわたしが現場のスタンドにいたとしら、どうしていたかと考えてみた。おそらくグランドの様子を見て、次のように記録していたに違いない。“カウント○-○、三安(セーフティスクイズ)、三走生還、5→3→1C、一走三塁憤死、1→2?捕手からのアピールで三走アウト、併殺”とかなんとか。

結局のところ、わたしの記録帳には何が起こったかを記録しているだけなので、実際には走者がベースを踏んでいたかどうかということは、それほど重要ではないことが分かる。審判が間違っていたとか、ベースを踏んでいるのに見ていなかったとか、そういった事柄は関係ないということだ。ちなみにYouTubeで件(くだん)の映像を見てみたが、捕手も主審も三塁走者が生還したときに本塁を踏むかどうかを目視確認している。フォースプレーやタッチプレーで塁を守るのと同様に、ベースタッチの確認をすることも塁を守る行為のひとつだから当然といえる。そしてこの一連のプレーのときに目を引いたのが、内野安打になりそうだと判断した投手が打球の処理を三塁手に任せたあと、素早く三塁のベースカバーに走ったこと。その後一塁走者が二塁をまわって三塁を狙ったためボールが三塁へ転送されたが、ベースカバーに入った投手は余裕をもってこの送球を受けて、遠慮気味に一塁走者にタッチしていた。関東一は守備の意識が訓練されていることが、この一連のプレーからうかがえると思う。

ところで、ここから先は少々批判的なことを書くので、手厳しすぎるコメントはご容赦願いたい。先週現場で見た横浜v聖光学院の試合では、わたしが一塁側スタンドで目視確認するかぎりにおいては、横浜の一塁手(#3)は相手チームの打者走者が一塁ベースを踏むのを一度も目視確認していなかったはずだ。左線方向や左中間方向に打球が飛んだとき、一塁手は基本的に何もすることがないが、触塁確認をすることなく中継プレーのバックアップに走っていたと記憶している。横浜は相手打者によって野手の守備位置を変えてくるし、中継プレーも鍛えられていて守備は細かいのだが、ベースタッチの確認が徹底されていないことは意外に思えた。その横浜の選手がベース空過でアウトになるというのは、どことなく因縁を感じるとともに必然とも思える。実際のところ、最近は全国大会に出場するチームでも、ベースタッチ確認をおろそかにしているチームが多いと感じる。野手にとって守備の基本は、フォースアウト、フライアウト、タッチアウト、そしてアピールアウトの4つを目指しているのだと、改めて感じさせられたアピールアウトのプレーだった。

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